
「年金定期便が届いたから、これで自分の年金額はぜんぶ分かった」——そう思っていませんか?
実は、あのはがきに載っているのは基本的な情報だけなんです。申請しないと受け取れない隠れ年金が、ほかにもいくつもあります。しかも役所からは「あなたにはこの権利がありますよ」とは教えてくれません。
知っているだけで数十万円の差がつくこともあります。今日は、おかんに話すつもりで、見落としやすい5つの隠れ年金を、いつから・いくら受給できるのかまでやさしくお伝えしていきますね。
そもそも、なぜ年金定期便だけでは損してしまうの?

年金定期便に書かれているのは、あくまで「基本の情報」だけです。
年金の制度はとても複雑で、「これって自分に関係あるの?」と分かりにくいですよね。私も勉強していて、こんなに見落としやすいお金があるのかと驚きました。
共通しているのは、大きな金額をもらうときは自分から申請(手続き)が必要だということです。
今日ご紹介するのは、次の5つのお金です。
- 加給年金(年下の配偶者がいるともらえる家族手当て)
- 振替加算(夫婦そろって年金を受け取った後に続くお金)
- 在職定時改定(働きながら自動で増える年金)
- 厚生年金基金(もらい忘れが多い企業年金)
- 年金生活者支援給付金(年金が少ない人への上乗せ)
ひとつずつ見ていきましょう。
隠れ年金①:加給年金|年下の配偶者がいると受給できる家族手当て

加給年金とは、「年金で暮らす家族への家族手当て」とたとえられる制度です。年下の配偶者や子どもがいると、年40万円以上受け取れることがあります。
受け取る条件を整理しますね。
- 家計を支える人が厚生年金に20年以上加入していること
- 65歳から支給されること
- 配偶者が64歳以下で、自分の年金をもらっていないこと
男女が入れ替わっても大丈夫です。ただし自営業一筋の方は厚生年金の仕組みなので対象外です。また、繰り上げ受給や繰り下げ受給の場合は注意が必要です(繰り下げても加給年金自体は増額されません)。
18歳到達年度末までのお子さんがいると加算もあります。第1子・第2子と第3子以降で金額が違います。
配偶者加算は令和6年度で約40.8万円ほどですが、年度により改定されます。子の加算額も同様です。最新額は必ず日本年金機構でご確認ください。
この加給年金、権利があっても誰も教えてくれません。後から気づいても遡れないので、ぜひ一度確認してみてください。
隠れ年金②:振替加算|加給年金が終わった後に続く受給額
加給年金は、配偶者が65歳になると終わってしまいます。でも、そこで0円になるわけではありません。
そのあと「振替加算」としてお金が続いていくんです。
ただし、生年月日によって金額が決まります。昭和41年(1966年)4月2日以降に生まれた方は対象外です。
ここで大切なのは、「年度」ではなく「生年月日(4月2日基準)」で区切られるという点です。具体的な金額も年度で変わりますので、最新情報を確認してくださいね。
手続きの窓口も覚えておきましょう。厚生年金は年金事務所へ、国民年金は市町村の役場へ問い合わせるのが確実です。
分からないときは「年金ダイヤル(無料の電話窓口)」を活用してみてください。とても丁寧に対応してもらえますよ。
隠れ年金③:在職定時改定|働きながら自動で受給額が増える年金

5つの中で、これだけは「自動で増える」しくみです。申請忘れの心配がないので安心してくださいね。
実は2022年までは、年金をもらいながら働いても年金は増えませんでした。退職するか70歳になるまで増えなかったんです。
それが改正され、今は毎年自動で増えるようになりました。
基準日は毎年9月1日で、10月分から反映されます。振り込まれるのは2か月後の12月です。
月収15万円で65歳から70歳まで働いた場合、5年で約5万円増える計算になります。旅行1回分と考えると、うれしいですよね。
この情報も年金定期便には書かれていないので、知っておくだけでお得です。
隠れ年金④:厚生年金基金|もらい忘れが多い企業年金の受給手続き
まず大事なこと。「厚生年金」と「厚生年金基金」はまったくの別物です。
厚生年金基金は、今でいう企業年金にあたります。会社員時代に自動で加入していた可能性があるんです。
「入っていたことに気づいていない」「解散して忘れている」という方がとても多いそうです。
たとえるなら、廃校になった学校に卒業証書を預けたままになっているような状態です。放置してしまうのはもったいないですよね。
確認方法はひとつだけ。「企業年金連合会のホームページ」で調べられます。
もらい忘れが多い理由は主に3つです。
- 転職で記録がうまく繋がっていない
- 結婚などで姓が変わった
- 名字の漢字や住所の登録ミス
未請求者が数十万人規模にのぼるとも報じられていますが、年次や出典は確認が必要です。ただ、企業年金連合会で確認できること自体は間違いありません。ぜひ一度チェックしてみてください。
隠れ年金⑤:年金生活者支援給付金|年金が少ない人への上乗せ受給
年金収入が少ない方が、年金に上乗せして受け取れる給付金です。
対象は、老齢基礎年金を受給していて、前年の年金等収入とその他所得の合計が一定額以下の方です。
給付金額は毎年度改定されます。令和6年度は月額約5,310円、令和7年度は約5,450円程度です。所得基準も年度で変わりますので、最新額を必ず確認してください。
ここで大切な点があります。「厚生年金をもらっている人は対象外」というのは正しくありません。厚生年金受給者でも基礎年金部分があり、所得要件を満たせば対象になり得ます。
一度申請すれば、条件を満たす限り継続してもらえます。ただし申請主義なので、申請(手続き)しないと1円ももらえません。
対象者には日本年金機構から通知(茶色や緑色の封筒)が届きます。6月ごろの通知書と一緒に確認してみてくださいね。後から気づいても遡れないので、今のうちの確認が肝心です。
年金の制度は毎年変わる|受給額や条件は必ず最新情報を確認しましょう
加給年金・振替加算・給付金などの金額や所得基準は、年度ごとに改定されます。
この記事の数字は執筆時点のものです。あくまで目安として読んでいただき、最新情報は必ず公式窓口でご確認ください。
迷ったら、次の窓口が頼りになります。
- 年金ダイヤル(無料の電話窓口)
- お近くの年金事務所・市町村の窓口
- 企業年金連合会のホームページ
「自分は対象かな?」と思ったら、まずは問い合わせてみることが第一歩です。
今日ご紹介した5つの隠れ年金に共通するのは、大きな金額をもらうときは自分からの申請(手続き)が必要だということです。
年金定期便を眺めているだけでは、気づけないお金がたくさんあります。ひとつ知っているだけで、数十万円単位で受給額が変わることもあるんです。
この記事をきっかけに「自分は対象かも」と思ったら、ぜひ一歩踏み出してみてくださいね。応援しています。
※ 本記事で紹介している金額(加給年金・振替加算・年金生活者支援給付金など)は制度改定により毎年度変わる可能性があります。最新の金額・支給要件・手続き期限は、日本年金機構・年金事務所・企業年金連合会など公的機関の最新情報で必ずご確認ください。
▼ 元の動画はこちら
【見落とし厳禁】ねんきん定期便に載らない年金が5つある/申請しないと1円も受け取れない「隠れ年金」全解説

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